互いの信頼を築くことのできる医療を。
医者と患者様の出会いは、まさに友人や隣人との出会いと何ら違いはありません。
互いにビジネスライクに診療のみを介するクールな関係もあれば、全人格的に心が通い合う場合もあり、互いを尊敬しあえる場合もありますし、またどうしても相容れない関係もありましょう。
できればおたがいに信頼関係を築きつつ医療を行いたい。
これは多くの医者の願いです。
しかし、信頼関係というものも医者にとっても患者様にとっても多種多様であり、必ずしも一致しない場合もあります。
ある医者は昔ながらに「黙って俺についてこい。」式の態度で患者様に接する、またある医者は患者の友人となろうとする。
医療そのものについても、ある医者は深く狭く自分の本当に責任を持てる確実な医療のみを提供する、またある医者は、病気は体のあらゆる器官が関連しているのでなるべく広い範囲で患者を捉えることが必要との信念で医療を行う、またある医者はさらに広く精神を含めた全体像を扱おうとする。
そのどれもが唯一の正解ではありません。
問題は患者様の要求と医者の提供するサービスが一致するかどうか、そして多くの人間関係と同様、第一印象や相性といった定義できない関係も関わってきます。
そういう意味では、当ホームページのみならず多くの医療機関、医者が何を提供するのか、何を得意とするのかをよく認識することが大切ですし、できることならおたがいに信頼関係を作れそうな医者を捜す。
是非その上で医療機関とつきあっていただきたい。
そして、もしもかなうことならば当クリニックの内容を理解していただいた上で、今後長いお付き合いをいただけましたら幸いに存じます。
そのような思いで当ホームページを展開しております。
互いの信頼を築くことのできる医療を。
-
医療は共同作業と考えています。
治療は、医者が与えるものでも患者さんが獲得するものでもない、医者と患者の共同作業だと思っています。
どちらかが押し付けても一方的に進めてもいけない。
互いに力をあわせて問題を解決してゆきましょう。
更に看護師、栄養士、受付嬢も出来る範囲で共同作業に加わります。
-
病気を診るだけではなく、人間を診る仕事だと考えています。
・病気が治ったのに患者さんは幸せになっていないという状況はかつて勤務していた大きな病院で何度も繰り返し見てきました。
仕方のないものもあるでしょうが、出来ることなら病気だけではなく、どうしたら毎日の生活で病気と共存できるのか、満足感を得られるのか、どうしたら自分の存在感や自信を回復できるのか、人間関係や社会生活についても一緒に考えて行きたいと思っています。・私は精神科医ではありませんのでもちろん専門的な対処が必要な場合は専門家を紹介しますが、精神的な問題があればそれも相談してください。
軽い精神科的治療は行っています。・ 家庭医として自分のこと、家族のこと、仕事のことその他何でも相談に乗ります。
-
明らかな事実と、事実ではない事柄を区別する努力をしています。
・医学的見解には、明らかに根拠のあるものと、曖昧なものとがあります。
それらを出来る限り区別し、必要に応じて患者さんにもそれを説明して診療を行っています。・たとえば、患者さんに健康食品のことを尋ねられても私は断固としてよいものだとか悪いものだとか言う判断はしません。
ただ、成分がわかればそれがどんな面でよい可能性があり、どんな面でよくないかもしれないのかは説明できます。・病院で我々が行っている治療や薬も、明らかに寿命を伸ばしたり健康を増進するものもあれば、効果が曖昧なため気休め程度のもの、あるいは逆効果のものもあります。
これらを意識的に区別して、説明しながら行ってゆきます。
たとえば、狭心症のニトログリセリンやその仲間は胸の痛む患者さんの痛みをとり、その後の心臓のトラブルを減らします。
しかしもう胸の痛みがなくなってずっと落ち着いている患者さんにそれらの薬を漫然と服用してもらうと、まったく効果がないか、むしろ寿命を縮める可能性があります。
-
医者と当クリニックの限界も常に考えつつ診療しています。
・もちろん医者は万能ではありません。
私は心臓や血管を専門として内科一般をみる医者です。
心臓病、高血圧、高脂血症、糖尿病、肺の病気などは比較的得意としますが、胃腸の治療はごく簡単な薬による治療のみですし、胃カメラや腸のカメラはしませんから必要あれば責任もって上手な医者を紹介します。
小児は小学生程度であれば診療していますが、乳幼児は小児科を紹介しています。
また、他にも私のわからないことはもちろんたくさんあるわけで、常に勉強と努力をしておりますが、わからないことはわからないと皆さんに説明できるような心構えをもって診療しています。・クリニックとして、設備的に限界もあります。
当院で出来ない検査は必要に応じて他の病院をご紹介します。
他院を受診する際はなるべく待たされないよう当方から予約を入れます。